2025.01.20.UP
サザン・ウインド
こんにちは。
ディレクターチームの中尾です。
2度にわたってヴィンテージスカジャンにどのような劣化やキズが発生しているのかと、それに対する補修方法を書かせてもらいました。
今回は実際に補修した1着のスカジャンに関して書きたいと思います。
補修したヴィンテージスカジャンはこちらになります。
胸元にはヤシの木、背面には船の絵が刺繍されています。
パナマの表記があることから南米にあるパナマ運河の閘門を通る貨物船を描いたものだと思います。
パナマ共和国に駐在していた米兵がオーダーしたものなのか珍しい絵柄で、現代では復刻されていないですし、私も似たようなものを見かけたことはありません。
裏面は可愛らしい虎が刺繍されているシンプルなものです。
自分の予想ではありますが、オーダーする時に刺繍の大きさで金額が決まって、表面には大きな刺繍を入れて裏面は費用を抑えるために小さな刺繍を施したのではないかと思います。
このスカジャンには数種類の補修したい内容がありまして、特に虎が描かれている裏面での生地の傷みやキルティング糸の劣化、表面は別珍生地が薄くなっているので、その補修となります。
それから以前、所有していた方が付け替えたのかリブがポリエステル素材で綺麗すぎて合わないと思ったので、ウール素材のものに付け替えることを考えました。
今回は私が持っているスカジャンに関して書かせていただきました。
次回は、このスカジャンの補修内容について書きたいと思います。
では、また次回の講釈で