STAFFBLOG

2024.10.07.UP

プレイバック Part1

こんにちは。

ディレクターチームの中尾です。

 

前回はヴィンテージスカジャンの仕様について書きました。

以前にも記載したのですがヴィンテージスカジャンとは基本的に1940年代前半~1960年代後半に製作されたものを差し、一番新しくても50年以上前に作られています。

人間も50歳以上年を取れば、若い頃と同じようにとはいかず、どこかにガタがくるものだと思います。

ヴィンテージスカジャンも普通に着てあげられるように若返りのためのメンテナンスをする必要があるのです。

今回は、悪くなっている部分の内容とその補修方法について書いていこうと思います。

 

①:縫製糸の劣化

その名の通り生地を縫い合わせている糸やキルティング、補強用ステッチの糸が劣化して切れています。

ヴィンテージスカジャンを購入すると必ずと言っていいほど、どこかの糸が切れています。

直すためには単純に縫い直しを行えば大丈夫です。

しかしキルティングとなると全体で30~40本ほどになり、全て直すとなると抜糸+縫糸でかなりの費用が掛かるため、いつも財布に相談となりますね。

 

②:リブの劣化・虫食い

リブは襟や裾・袖部分のニット編みされている部分になります。

リブの症状としてはシミ、ヘタつきやゴワつき、虫食いなどがあります。

虫食いの穴あきは小さいものであれば、穴を寄せて縫い付けたり、編み込んだりなどの補修をすることができます。

しかし穴が大きすぎるものや穴あきの数が多すぎるものを無理に補修すると見た目や着心地が悪くなってしまいます。

それからリブがヘタついて伸びきってしまっているものに関しても着心地が悪く、そういうものは補修することができません。

その場合はリブを編み込んで製作してもらうのですが、こういうものは大量生産することが普通なので1着分を製作するとなるとそれなりに費用が掛かります。

 

写真は大量の虫食いでボロボロになってしまったものやリブが伸びてシミついているものです。

一緒に写っている袖は同じ柄や色でリブを製作して付けてもらったものになります。

 

今回は、ここまでにして次回も補修内容について書きたいと思います。

 

では、また次回の講釈で