2024.06.09.UP
奥深い山間に突如偶然現れた小さな集落 歴史ロマン溢れる『君ヶ畑』を調べてみたら…
滋賀県は奥永源寺(おくえいげんじ)の奥深い山間にて
いつものように野営する場所を現地リサーチをしていると
特徴的な大屋根が目を引く屋敷が点在する
小さな集落『君ヶ畑町集落』を偶然発見したので散策してみることにしました。
この村について調べたところ、その昔江戸時代からろくろを操り
こけしやお椀、お盆などの木工製品を作る
『木地師(きじし)』と呼ばれる工芸職人発祥の地であり
更に調べると白洲正子の随筆「かくれ里」に登場し
悲運の皇子の伝承が残る村として描かれている歴史を持つ村である事が分かりました。
集落内でよく見られる茶畑は、化学肥料などの農薬を使わず
昔ながらの栽培法『政所茶』と呼ばれるお茶で
かつて石田三成が豊臣秀吉に出したとされる、
熱い茶で有名な逸話『三献茶』は、この政所茶だそうです。
年々減少する農家の影響で最盛期の1割以下の量になってしまい
今では集落の歴史を紡ぐ貴重な存在として受け継がれています。
偶然立ち寄ったこの小さな集落にこんなにも深いストーリーが有るなんて
とてもロマンを感じる豊かな時間となりました。