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マーケティングチーム
一戸建て住宅は木造が主流ですが、工法にはいくつか種類があるのはご存知でしょうか? 代表的なのが日本の伝統的な工法である在来工法です。
本記事では、この在来工法を選択するメリットとデメリットを詳しく紹介します。また、比較されやすいツーバイフォー工法との違いについても、構造や費用といった視点から解説します。
在来工法は日本に伝わる伝統的な工法で、「木造軸組工法」や「在来軸組工法」と呼ばれることもあります。具体的な構造は、基礎に土台を乗せて柱を立て、梁などの横架材を渡して骨組みを造り、壁には筋かいを入れて補強するのが特徴です。
日本の住宅は木造住宅が多くを占めますが、林野庁の「令和5年度森林及び林業の動向」によると2023年の木造住宅の工法別シェアは、在来工法(木造軸組工法)が77.7%を占めています。
日本の伝統的な在来工法に対して、北米で生まれて発達したのがツーバイフォー工法です。技術の発展に伴い、構造における品質にそれほど大きな差はありませんが、具体的にどのように違うのか3つの項目で紹介します。
ツーバイフォー工法は、角材と構造用合板で壁版や床版を造り、それを組み合わせて六面体構造を造る工法です。在来工法は線で建物を支えるのに対して、ツーバイフォー工法はパネル全体の面で支える面構造のため「枠組壁工法」とも呼ばれます。
パネルに使う角材の太さが2インチ×4インチのためツーバイフォー工法といわれますが、そのほかにも太さの異なる木材が使われます。例えば、2インチ×6インチの場合はツーバイシックス工法、2インチ×8インチの場合はツーバイエイト工法といわれ、そのほかにも2×10材、2×12材、4×4材などの種類があり、断熱性や耐震性などを高めたい場合に用いられます。
在来工法は、コンクリートの基礎の上に土台を乗せ、上に柱を立てて、梁を水平に渡し、筋かいなどの補強材を入れて構造体を造っていきます。そのため現場での作業が中心です。
それに対してツーバイフォー工法は枠組みを工場で生産し、構造用面材を現場で取り付ける場合と、構造用パネルを工場で生産し現場で組み立てる場合があります。現場では、主にパネルを用いて壁や床などを造る作業が中心となります。
ツーバイフォー工法は、パネルを組み合わせて六面体構造の住宅を造ります。地震で発生する揺れなどの外力を建物全体で受け止めることができるため、耐震性に優れているのが大きな特徴です。
また木材の隙間が少ないため、気密性が高いのもツーバイフォー工法の特徴です。外気温の影響を受けにくく、断熱性能が優れた家を作ることも可能です。
一方、耐震性は劣るとされていた在来工法ですが、近年は耐力壁をバランスよく配置したり、建材を性能の高い金物で固定したりすることで耐震性の向上が図られています。
ツーバイフォー工法では、パネル生産を工場内で行うほか、建て方がマニュアル化されているため品質が安定しているという特徴もあります。ツーバイフォー工法のほうが在来工法よりも工期が短く、人件費を含む建築コストも安くなる傾向があるのも、こうした工程の違いからです。
在来工法にはさまざまなメリットがありますが、代表的な3つについて解説します。
在来工法は、構造部材となる水平材と垂直材を組み合わせて建物の基本的な枠組みを造る方法です。建物の重さは柱と梁で支え、横からの力には筋かいや火打ちなどの斜材を入れる造りになっています。そのため、間取りやデザインの自由度が高いのがメリットの1つです。耐震性を確保できれば、柱や壁の位置を自由に決められるからです。
ドアや窓などの開口部を広く取ることができるため、「リビングを広くしたい」「リビングに大きな窓を設けたい」「通風のために開口部を多く設けたい」といった要望にも対応しやすい工法です。
また、狭小地や変形地などにも対応しやすく、土地を有効活用したい際にも向いています。
在来工法は間取りやデザインを柔軟に変更できるため、増改築やリノベーションがしやすいのも特徴の1つです。間取りの変更に支障となる壁の移動がしやすく、部屋を1つなくしたり、反対に部屋を1つ増やしたり、といったように大胆な間取り変更も可能です。
家族の形態は時間とともに変わっていくため、将来のことを考えて在来工法を選択することも珍しくありません。ライフスタイルに合わせやすいのもメリットといえます。
前述したように、新築一戸建て住宅の割合は在来工法が約78%となっており、主流の工法です。つまり、数多くの施工業者が対応していることを表しています。施工業者を選ぶ際の選択肢が多く、自分の意向に合った業者を見つけやすいとも考えられます。
一般的に在来工法はツーバイフォー工法に比べ建築コストが高くなりやすいですが、中には使用する建築資材や間取りを工夫することでローコストな住宅を提供している建築会社もあります。そのため、予算に合わせた住宅を手に入れやすいのも在来工法のメリットです。
またリノベーションや増改築する際に、施工した業者以外に依頼しやすいことも在来工法のメリットの1つといえます。
一方、在来工法にはデメリットもあります。代表的な3つのデメリットについて見ていきましょう。
在来工法は、ツーバイフォー工法などの他の工法に比べて工事期間が長くなる傾向があります。ツーバイフォー工法の場合、工場で複数のパネルを生産できるのに対して、在来工法は現場で1から木材を組み立てていくからです。
一般的には、在来工法の工期の目安は120〜140日程度で、ツーバイフォー工法は100〜120日程度とされます。
在来工法はツーバイフォー工法に比べ価格が高くなりやすい傾向があり、デメリットの1つといわれます。それは、現場で職人が組み立てていく工法だからです。技術のある職人が不可欠で、工期も長くなるためコストがかかりやすいです。
在来工法は、施工業者によって品質にばらつきがあるのもデメリットの1つです。工法が規格化されておらず、施工業者によって基準が異なっているからです。また、使用している建材の質も施工業者によって異なります。さらに、品質の違いに大きな影響を与えるのが職人の技術です。職人の技術力には差があり、それによって建てる住宅にも差が出てしまうのです。
近年精密な機械加工(プレカット)や、木材同士の接合に性能の高い補強金物が採用されるようになっており、在来工法における品質のばらつきは解消されているといわれていますが、建築会社・施工業者の信頼関係は、より高品質な住宅の実現のためには重要な要素となります。
今回の記事で紹介したように、在来工法とツーバイフォー工法では、同じ木造住宅でも特徴が異なります。そのため建築会社を選ぶ際には、どのような工法を用いているのか確認しましょう。特に注意したいのが、耐震性に対する取り組みです。在来工法はツーバイフォー工法に比べて「耐震性に不安がある」といった声も聞かれるからです。
そこでおすすめしたいのがハウスジャパンです。ハウスジャパンは、在来工法のよいところとツーバイフォー工法のようなモノコック構造を組み合わせた、「軸組工法×パネル工法」のハイブリッド工法を採用しています。そのため、間取りやデザインの自由度の高さと耐震性を兼ね備えています。
特に注目したいのが、すべてのラインナップに長期優良住宅仕様を実施している点です。長期優良住宅とは、長期にわたり住み続けても優良な状態が維持できる住宅のことで、ハウスジャパンでは長期優良住宅の基準を満たす仕様で建てています。そのため「耐震等級3」「断熱性能等級5」「劣化対策等級3」「一次エネルギー消費量等級6」「維持管理対策等級3」などの基準をクリアしています。
ハウスジャパンではすべての住宅で許容応力度計算を実施しており、安全性能レベルを高めています。
許容応力度とは、建築物に加わる外力に対して各部材が耐える力の構造上の限界点のことで、必要な強度を割り出す構造計算を許容応力度計算といいます。
耐力壁に制震ダンパーを組み込んでいる点もポイントです。地震が発生した際は、効率よく地震の揺れを抑えられる構造になっており、安心して暮らすことができます。
また、品質の安定化のために木材のプレカット工場で精密に加工されたプレカットの建材を使用しています。そのため品質のばらつきがなく、高品質の住宅を提供することが可能です。
なおハウスジャパンでは、高浜市を中心に愛知県内の西三河エリア各地にモデルハウスや分譲地を用意しております。土地探しからお任せいただくことも可能ですので、お気軽にご相談ください。