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マーケティングチーム
2024.12.09 UP
日本のほぼ中央にある三河平野の南西部に位置する高浜市は、日本三大瓦の一つに数えられる「三州瓦」の一大生産地です。愛知県内では2番目に面積が小さく、人口も下から3番目の少ない都市です。
そんな高浜市には、コンパクトな街ならではの暮らしやすさがあります。そこで本記事では、高浜市の住みやすいポイントや子育てのしやすさを解説します。土地探し、家探しの際にぜひ参考にしてください。
まずは高浜市の地理的な特徴や基本情報から、どのような都市かみていきましょう。
出典:彼岸花(稗田川沿い)/撮影 高浜市/CC-BY4.0国際
高浜市は、三河平野に位置している東西4.2㎞、南北5.5㎞のコンパクトな街です。安城市、碧南市、刈谷市に接しており、西側は衣浦湾に面していて、衣浦大橋で半田市と結ばれています。総面積は愛知県の中では岩倉市についで2番目に小さい13.11㎢で、行政区域の78.4%が市街化区域になっています。
市内には、彼岸花で有名な稗田川が流れています。彼岸花は9月になるとピンクから黄色に色が変化するのが特徴で、「稗田川の彼岸花」として秋の風物詩にもなっています。
また、生産量日本⼀を誇る「三州瓦」の中⼼的な産地としても知られています。そのため、第2次産業への就業者割合が日本一高い51.9%(2015年国勢調査結果)となっており、「モノづくりのまち」でもあります。
下記の表は、2024年11月1日時点の高浜市の基本情報をまとめたものです。
総人口 | 49,070人 |
男 | 25,654人 |
女 | 23,416人 |
総世帯数 | 21,518世帯 |
引用:高浜市「高浜市の人口」
https://www.city.takahama.lg.jp/soshiki/shimin/2463.html
2020年3月に公表された「高浜市人口ビジョン」によると、わずかながらも人口増加を続けており、2040年まで人口が増加するとしています。
その要因の一つが高齢化率の低さです。高浜市の「第9期 高浜市高齢者福祉計画・介護保険事業計画」によると、2023年9月30日時点の高齢化率は19.4%です。2020年時点の国勢調査と比較すると、約3年間で0.1ポイント低くなっています。全国平均よりも9.2ポイント、愛知県平均よりも5.9ポイント下回っており、高齢化率が低いことがわかります。
また、持ち家率が高いのも高浜市の特徴で、愛知県の60.3%よりも高い61.1%となっています。これは全国平均の61.4%とほとんど同じ水準です。
次に高浜市の魅力についてみていきましょう。
出典:鬼パーク/撮影 高浜市役所/CC-BY4.0国際
高浜市の魅力の一つは、個性的な街並みです。中でも「鬼のみち」という散策路は、「新日本歩く道紀行100選、ふるさとの道」や「美しい日本の歩きたくなるみち500選」に選定されています。このほかにも、「人形小路」「海のみち」といった散歩道もあります。
「鬼のみち」は、名鉄三河線「高浜港」駅をスタートとする約4.5kmの散歩道です。「ニコニコ鬼広場」や「鬼パーク」、日本で唯一の瓦をテーマにした「高浜市やきものの里かわら美術館・図書館」などをめぐり、飾り瓦を見ながら歩いて行くことができます。
また「人形小路」は、吉浜地区にある全長約800mの散策路です。「人形小路一番館」をスタート地点とし、愛知県無形文化財に指定されている「吉浜細工人形」の伝統ある雰囲気を感じながら歩いていきます。
一方「海のみち」は、神明社からスタートする散歩道です。宝満寺や「藤江の渡し跡」など、知多半島とのかつての交易を感じられる道のりになっています。
文化や伝統を大切にしているのも高浜市の魅力です。高浜市指定無形民俗文化財「おまんと祭り」「射放弓」をはじめ、愛知県指定無形民俗文化財「えんちょこ獅子」、愛知県指定無形文化財「吉浜細工人形」など古くから伝わる伝統が今も残っています。
中でも「高浜のおまんと」は全国に知られた祭りで、毎年10月に市内の春日神社で行われます。疾走する馬に若者が飛びついて、人馬一体となって駆け抜けていく勇壮なお祭りです。
また「射放弓」は、約360年も続いているお弓奉納のお祭りです。村の安泰と災厄除去を願って、毎年10月に八幡社と神明社で行われます。
高浜市の住みやすさについて、2つの角度から見ていきましょう。
2020年に行われた国勢調査をもとに公表した「あいちの人口令和2年国勢調査」によると、高浜市の総人口は38市のうち下から3番目です。
そんなコンパクトな街でありながら、財政力が高いのも特徴の一つです。例えば、2022年の「市町村財政比較分析表」によると、高浜市の財政力指数は1.00となっており、愛知県平均の0.91、全国平均の0.49を上回っています。さらに、類似団体内の順位は1位となっています。
こうした財政力の高さにより、行政サービスや公共設備が充実しているため、高浜市は住みやすいと考えられます。
高浜市は、マイカーでの移動に加えて、電車やバスなども利用しやすく、交通アクセスが良好な街として知られています。
電車は、名鉄三河線の「吉浜駅」、「三河高浜駅」、「高浜港駅」の利用が可能です。名古屋駅まで1時間以内で行けるほか、通勤や通学先で多い刈谷駅へは名鉄を利用して約12~15分で行けます。
また、市内には県道50号、国道247号や419号が通っており、刈谷市や安城市、西尾市などへのアクセスがしやすくなっています。遠出する場合も国道23号を利用することで、刈谷・知立・名古屋方面、西尾・岡崎方面にも行けます。
電車や車以外の場合は、市内循環バス「いきいき号」が1回200円で利用できます。刈谷市などへもアクセスが良好です。さらに2024年10月からは、乗合送迎バス「チョイソコたかはま」の運用を開始しました。決まった路線や時刻表はなく、他の方と乗合することで停留所から停留所に移動することができます。
高浜市の子育ての状況について、代表的な3つのポイントを紹介します。
高浜市では、行政の主導により子育てしやすい環境を整えています。特徴的なのが、こども家庭庁の趣旨に賛同する「こどもまんなか応援サポーター」宣言です。高浜市では市長が「こどもまんなか応援サポーター」に就任し、以下の「こどもまんなか」の取り組みを進めることを宣言しました。
・こども家庭センターの開設・運営
・子ども主体のアニメーション制作を支援
・高校生によるコミュニティビジネス(SBP)活動を支援
・「たべるの だいすき たかはまっこ」を目指す「こども食育」への取り組み
このほかの子育て世帯へのサポートについて、以下のような取り組みを行っています。
高浜市では、外出中にオムツ替えや授乳などができる場所を、公共施設などの一角に「あかちゃんステーション」として設けています。2024年11月時点で、高浜市役所をはじめとした施設に14か所あります。中には、オムツ替えと授乳の場所のほか、保護者用トイレも設置されている「あかちゃんステーション」もあります。
「赤ちゃんがぐずるから」と外出できないと心配の保護者の方も、「あかちゃんステーション」があるので外出時の不安が軽減されます。
育児の方法や考え方は時代とともに変化しているものです。そこで高浜市が提供しているのが「祖父母手帳」です。親世代の育児について理解を深め、さらに楽しく孫の育児に向き合うことを目的としています。
「祖父母手帳」は全32ページで、「発育・発達の目安」「今と昔の育児の違い」「親世代と祖父母世代の上手な付き合い方」「市内のお出かけ先一覧」「相談先一覧」といった内容です。イラストも交えており、読みやすくなっています。
祖父母手帳は、「いきいき広場」3階の「こども家庭センター」で配布しているほか、ホームページからダウンロードすることもできます。
高浜市では、出生から中学校卒業(3月31日)まで子どもにかかる医療費の助成を行っています。交付された「子ども医療費受給者証」を医療機関の窓口で提示することで、保険診療分の自己負担がなくなります。
子どもは免疫力が弱く、風邪などの病気にかかりやすいため、医療費の助成があると助かるでしょう。
子どもたちが高浜市の良さを学べるように、取り組んでいるのが「高浜カリキュラム」です。例えば、2021年度は以下の学年別テーマを掲げ、教育に取り組みました。
◆年少・年中・年⻑…「食育」
◆小学1・2年生…「生活」
◆小学3年生…「福祉」
◆小学4年生…「環境」
◆小学5年生…「安全・防犯」
◆小学6年生…「防災」
◆中学1・2・3年生…「キャリア教育」
地域の人たちと関わり合いを持ちながら学ぶことで、「高浜市に住み続けたい」「高浜市に誇りを持っている」「高浜市をより良くしたい」 という想いを持った未来市⺠の育成を目指しています。
高浜市では、保護者の子育てと仕事の両立ができるよう、認定こども園化や民営化を進めるなど保育サービスを充実させています。2022年度には待機児童数0人を達成しています。
そのため、「重要業績評価指標(KPI)」による「⼦どもを産み、育てやすいと感じている⼈」の割合は、2022年度が70%となっています。
高浜市では、平日の放課後に小学生が安全に遊べる場所として、小学校のグラウンドや児童センターなどを活動場所として提供する事業を行っています。授業終了から小学校の帰宅時間の15分前まで、小学校のグラウンドで遊ぶことができます。
「◯◯っ子ひろば」参加登録書を各小学校の先生に提出することで、無料で利用できます。放課後も小学校内で安全に遊べるので、仕事を持つ保護者の方も安心です。
高浜市では行政だけではなく、育児に関連する民間団体のサービスも充実しています。代表的なサービスをみてみましょう。
「高浜市子育て支援ネットワーク」は、高浜市の委託によって特定非営利活動法人「ふれ愛・ぽーと」が管理・運営を行っている子育て専門のサイトです。赤ちゃんから小中学生への支援など、高浜市に関する子育て情報が網羅されています。
子育て支援に関わる施設の行事予定や子育て支援情報などが確認できるため、高浜市で子どもを育てるのに非常に役立ちます。
高浜市では、LINEの公式アカウントで子育て世代向けの情報を発信しています。「友だち」に追加することで、以下の機能を利用できます。
・「いちごプラザ」「子育て支援センターあっぽ」など、5つの施設の月間カレンダーやおたよりの閲覧
・「いちごプラザ」で開催される今週のイベント情報の確認および予約受付
・高浜市内の公園、病院、支援施設の紹介
・相談先の紹介や相談受付、など
特定非営利活動法人「ふれ愛・ぽーと」と「椙山女学園大学文化情報学部」が協同で制作し、「ふれ愛・ぽーと」が運営している高浜市公認のアカウントです。高浜市の子育て情報が、スマホですぐに手に入れることができます。
高浜市社会福祉協議会の「ふれあいサービス」は、困りごとを地域の協力会員で支える相互扶助のサービスです。ベビーシッターや子どもの送迎といった「子育て支援サービス」のほか、掃除や洗濯、調理、買い物などの「家事援助サービス」などがあり、忙しい場合などに利用できます。
利用料は「子育て支援サービス」が1時間あたり650円、「家事援助サービス」が1時間あたり550円となっています。利用料の他に年度会費を支払う必要があります。
高浜市内にはさまざまな子育て施設が点在しており、以下のような子どもの遊ぶ場所が豊富にあります。
・「いちごプラザ」…子育て中の親子のためのコミュニケーションづくりの施設。施設内には、木のおもちゃを揃えた「遊びぽーと」があります。
・「子育て支援センター」…「いちごプラザ」をはじめ、高浜市内に5つの「子育て支援センター」があります。このうち認定こども園などでは、就園前の子どもの遊び場を提供しています。
・「児童センター」…遊具や大型ブロックなどを揃えた「児童センター」は、高浜市内に4か所あります。
・「児童クラブ」…昼間に保護者が不在の小学生児童が遊べる場所を提供しています。高浜市内に7か所あります。
この他、高浜市内には37か所の公園が整備されています。特に人気なのは全長45mの「ローラーすべり台」がある中部公園で、休日は子どもたちのにぎやかな声が響いています。
出典:中部公園/撮影 高浜市/高浜市/ CC-BY4.0国際
高浜市で暮らし始めたら、ぜひお出かけしてほしい人気のスポットを厳選して紹介します。
高浜市春日町2-1
出典:大山緑地千本桜/撮影 高浜市/CC-BY4.0国際
大山緑地は、高浜市内の高台に位置する公園です。衣浦湾や市街地を見渡すことができます。園内には約1,000本のソメイヨシノが植えられており、「千本桜の大山」とも呼ばれています。
大山緑地のシンボルとも言えるのが、高さ5.2m、胴回り8mの「大タヌキ」像です。胴回りの長さは陶管製の像としては日本一とされます。そのほか園内には、瓦の街らしく瓦のオブジェが点在しています。前述した「高浜おまんと祭り」もこの大山緑地で開催されます。
高浜市青木町9-6-18
出典:高浜市やきものの里 かわら美術館/撮影 高浜市/ CC-BY4.0国際
やきものの里かわら美術館・図書館は、瓦をテーマにした美術館です。日本古代の瓦から近代・現代の瓦まで展示されています。常設展は高校生まで無料で入館できます。
また、展覧会を随時開催しており、焼き物や美術、サブカルチャーなど多彩なジャンルの美術品が鑑賞できます。
高浜市春日町2-1-8(大山緑地内)
春日神社は、姫大神など7神が合祀されている高浜市の神社で、大地緑地のほぼ中央に位置しています。大鳥居のそばの陶管焼の狛犬のほか、飾り瓦も楽しめます。
また、天保(1830年〜44年)に奉納されたとされる石灯籠や絵馬「高浜湊図」などがあり、歴史も感じることができます。
高浜市屋敷町1-6-5
高浜茶屋「吉貴」は、「吉浜細工人形」で有名な吉浜地区にある全国でも珍しい人形美学の展示館です。創設者である花雲斎紫峰が遺した人形芸術を約100体以上公開しています。
1階には民芸品などが購入できる売店や休憩スペースがあり、お茶を飲みながら休憩することもできます。また2階の歌舞伎小屋さながらの劇場では、等身大の人形歌舞伎が演じる大絵巻が楽しめます。
ご夫婦の希望を取り入れた「ラグジュアリーな寛ぎの家」を紹介します。バーカウンターのようなキッチンや、折り上げ天井の開放的なリビング、ホテルのような寝室など、ラグジュアリーな空間となっています。
道路に面したリビングは外から見られないように間取りや窓を工夫しており、L字型の形状も特徴的です。
照明選びにもこだわったキッチンダイニングで、天井に映った光の模様がご夫婦のセンスの良さを感じさせます。
愛知県で2番目に小さい高浜市は、コンパクトな街ならではの住みやすさが自慢です。「三州瓦」の一大生産地であることが街づくりにも活かされており、伝統や文化を大切にしているのも人気の理由です。
子育てに関する支援は、行政や民間ともに充実しており、特に都会から離れて子育てに適した環境を求めるご家庭にはふさわしい環境でしょう。
歴史ある都市なので、街並みに配慮した家づくりにも気をつけたいところです。
そこでおすすめしたいのが高浜市に本社を構え、数多くの住宅を建てているハウスジャパンです。
注文住宅と建売住宅のどちらにも対応でき、土地探しからご相談いただけます。家づくりへのこだわりが感じられるモデルハウスもご案内できますので、お気軽にお問い合わせください。