猫がよろこぶ家とは?猫ファーストで暮らす家づくりのポイントやアイデアも - ハウスジャパン

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2024.10.02 UP

猫がよろこぶ家とは?猫ファーストで暮らす家づくりのポイントやアイデアも

自由気ままで警戒心が強いのに、寂しがり屋で甘えたがり。ひなたで猫がくつろいでいる姿を見ているだけで、誰もが笑顔になってしまう。そんな家族の一員として、猫のいない日々は考えられないというご家庭も多いのではないでしょうか。

「猫ファースト」という言葉があるように、猫が最優先と考える愛猫家の方は多いもの。家を新築するなら、猫が暮らしやすい、猫がよろこぶような家づくりをしたいという方もいるでしょう。

そこで今回は、猫がよろこぶ家づくりのポイントやアイデアを紹介します。また、猫と暮らす上で気を付けたいポイントについても解説します。

目次

猫がよろこぶ家とは?

猫がよろこぶ家にするなら、高い場所や狭い場所が好きという猫の習性を理解した上で、家づくりを考えることが必要です。代表的な6つのポイントについて解説します。

隠れる場所がある

隠れられる場所は、敵がいなくて安心できるため猫のお気に入りの場所です。また人間とは違い、猫は一日のうち16時間は寝ているとされます。そのため、飼い主にかまってほしくない時や、誰にも見つからずにゆっくりと休みたいときに、隠れる場所が必要なのです。

知らない人がいて警戒している、あるいは地震などで怖い思いをした場合も身を隠したくなります。そのため、階段の下や収納の中、カーテンと窓の隙間など、意図的に隠れる場所を設けておくと、猫は安心して過ごすことができます。

高いところに行ける

家の中では、冷蔵庫やタンスの上などの高いところに行きがちです。これは本能的なもので、高いところは見渡せる範囲が広く、外敵に見つかりにくいからです。また平衡感覚に優れているため、高いところでも活発に動けるからなのです。

そのため、家の中に高い場所がたくさんがあると、猫の居場所が増えます。キャットタワーやキャットウォークなどを設けておくこともおすすめです。

走り回れるスペースがある

猫には、突然のダッシュを繰り返す真空行動と呼ばれる行動があります。猫を飼った経験がある方はご存知だと思いますが、さっきまでおとなしく寝ていたのに、突然走り出すことは珍しくありません。

この真空行動は、狩猟本能の名残と考えられています。たまったエネルギーを発散させているともいわれており、本能的に走り回っているのです。ストレスをためないためにも、廊下を長くするなど、室内でもたくさん運動できるスペースを確保してあげましょう

自由に部屋を行き来できる

猫は自由気ままに動き回るのが好きな動物です。好奇心も強く、気になる場所に行きたくなってしまいます。例えば、飼い主がトイレやお風呂に入ると、後をついてきてドアの前で待っていることもあります。

またナワバリ意識が強く、自分のナワバリである部屋の中に異常がないのか、パトロールも欠かしません。日当たりの良い場所や快適な室温の部屋を探して移動することもあります。そのため、愛猫が自由に家の中を動き回れるような構造、間取りにすることもおすすめです。

日当たりが良い

ひなたが好きで、日の当たる場所で寝ていることが多い猫ですが、それにはちゃんとした理由があります。代表的なのが以下の3つです。

・体温を保っている…日に当たることで体温の低下を防ぐことができ、体温を維持しやすくなります。猫がひなたを好むのは、狩りをするとき以外は体を休める必要があったためといわれています。ひなたにいると、無駄な体力を使うことなく、体温を上げておくことができるからです。

・皮膚病を予防する…太陽の紫外線には殺菌効果や消毒効果があるため、皮膚病の予防になります。日光浴で被毛を乾燥させることで、菌やウイルス、さらにはダニなどの寄生虫の増殖を抑えることができます。

・ストレスの軽減…人間でも日光浴をすると幸せホルモンといわれる脳内物質のセロトニンが分泌され、精神状態を整えることができます。そのため、情緒が安定しストレスが軽減されるほか、良質な睡眠にもつながります。ひなたでよく寝ているのは、リラックスしている証拠でもあるのです。

風通しが良い

猫にとって快適な室温は21~28℃、湿度は50~60%とされます。ただし、短毛種か長毛種か、原産国などによっても違います。また子猫の場合は30℃、シニア猫は28℃といわれ、年齢によっても最適な室温は異なります。愛猫の様子を確認しながら、最適な温度設定ができるようにしましょう。

ただし、エアコンよりも自然の風の方が心地よく感じるため、風通しの良い環境をつくってあげることも重要です。例えば、窓は方角の違う2か所以上に設けるといったように、風通しを考慮して設計しましょう。

快適なトイレがある

きれい好きな猫は、実はトイレへのこだわりを持っているとされます。トイレをした後に猫砂を後ろ足でかけなかったり、トイレの壁やヘリを前足でかいたり、トイレのヘリに足をかけて排せつしたりするのは、トイレに不満があるサインともいわれます。またトイレ以外で粗相をする場合も、トイレでしたくないという意思表示とされます。

猫にとって快適なトイレの場所は、人の出入りがあまり多くないところです。ドアの付近などは落ち着かないことが多いようです。ただし、トイレは健康を図るバロメーターでもあるため、猫が普段いる場所の中で、家族の目が届く範囲のところに設置するのが理想です。

また、2階建ての場合、1階だけか、1階と2階の両方に設置するのかも、猫の年齢や行動範囲などで判断するようにしましょう。

猫と暮らす家で気を付けたいポイントとは?

猫と一緒に暮らすには、猫ファーストでありながら人が快適に暮らせることも重要です。そこで猫と暮らす家を検討する際に、気を付けたいポイントを紹介します。

外につながる場所には柵などが必要

室内で飼っている猫でも、外の世界が気になることは多いものです。窓から眺めているだけならいいですが、外にいる虫や鳥などに興味を持ち、ついつい外に飛び出してしまうこともあります。

特に野良猫や保護猫など外で暮らした経験がある猫や、外猫に興味を持っている猫、去勢・避妊手術を受けていない猫などは外への関心が強いとされます。

家猫が外に出てしまうと、外猫に追いかけられてパニックになったり、知らないところまで逃げたりして帰ってこないこともあります。そのため玄関や窓、ガレージなど外につながる場所には、脱走防止用の柵やフェンスなどを設置しましょう。特に、気温が暖かくなる春から夏は、窓や玄関をうっかり開けてしまうことが多く、脱走対策に気を付けましょう。

事故が起きないような設計を

猫は高いところが好きですが、その分安全面にも配慮した設計が必要です。リビングや玄関に吹き抜けを設ける場合は注意しましょう。3m以上の高所になると、運動神経の良い猫でも事故の危険度は高まります。キャットウォークを設ける場合は、人の手が届きやすい2m程度の高さがおすすめです。

また走り回る際に、階段からすべって落ちてしまうことがあります。段差をゆるやかにして、万が一滑って落ちても危険が少なくなるように工夫しましょう。

床材も滑りやすい素材にすると、走りにくいばかりか、股関節や足を痛める原因になってしまいます。このように、猫の安全面も考慮して設計することが重要です。

キッチンに近づけない対策を

猫は元々ネズミや虫、小さな鳥などを捕まえて食べる動物です。その狩猟本能が強く残っている猫は、そこにある食べ物を一気に食べようとしてしまいます。そのため食べ物があるキッチンには、できるだけ近づけないような対策が必要です。

例えば、食品を入れておく棚は猫では開けにくい仕様のものや、ロック付きのものも検討しましょう。独立型のキッチンにする、ペットゲートやフェンスなどを設置するのもおすすめです。

コンセントの位置にも注意

コードレスの家電も増えていますが、家の中には電源が必要な電化製品がたくさんあります。ひもやリボンで遊ぶことが好きな猫にとって、電源コードは格好のおもちゃになってしまうため注意が必要です。

コードで遊ぶだけならいいですが、興奮してかむこともあります。猫の鋭い歯でコードが裂けると、電化製品が使えなくなるだけではなく、猫自身が感電したり、誤飲したりすることもあります。また火事になるなど、猫にとっても家族にとっても危険性が高まります。

そのため、猫が届かないような位置にコンセントを設置するか、壁掛けテレビならば壁の中に配線を隠す配管を設けるといった工夫を検討しましょう。

傷が付きにくい建材を

猫が狩りをする際に大きな武器となるのが爪です。そのため、爪を鋭い状態で維持しておきたいというのが猫の本能です。あちこちで爪をとぐのはそのためです。

しかし壁や家具、柱、ソファなどで爪とぎをするのは、猫と暮らす際の悩みの一つです。特に新築住宅の場合は、新築の状態をできるだけ維持したいという思いがあるでしょう。

そこでおすすめしたいのが、傷が付きにくい建材です。引っかき傷がつかないように、表面を加工しているクロスなどが利用できます。また、ペットがいる家庭向けに、滑りに配慮した仕様のフローリングも登場しています。こうした建材を使ったり、工夫したりすることで、猫の爪から住宅を守ることができます。

ニオイが気にならないような配慮を

健康な猫に体臭はほとんどありませんが、おしっこに含まれるフェリニンという物質が空気に触れてチオールに変わることで、猫特有のニオイを発します。ニオイが気になる場合は、トイレの清掃を丁寧に行うなどの対策が欠かせません。

また換気がしやすいように、窓の近くにトイレを置けるような間取り・設計も検討しましょう。ニオイを吸収する床材、消臭効果のある壁紙も用意されていますので、これらの使用も検討してください。

猫と快適に暮らすためのアイデア4選

猫の習性や猫がよろこぶ家づくりのポイントを把握したところで、愛猫と快適に暮らすためのアイデアを4つ紹介します。

ひなたぼっこスペースを設置する

ひなたが大好きな猫は、部屋の中で日に当たっている場所を好んで移動したりします。それくらいひなたぼっこが好きな猫ですから、たっぷりと日差しが入る場所に、猫専用のひなたぼっこスペースをつくるのはどうでしょうか。

前述したように、健康を保つためにも猫にとってひなたぼっこは重要です。専用のベッドを置いて、お昼寝スペースを兼ねるのもよいでしょう。

キャットウォークや梁などの猫用通路を設ける

猫は元々木に登って狩りをしたり、外敵から身を守るために木に登ったりしていました。そのため、ジャンプしたり、飛び跳ねたりといった行動も好きです。

ただし室内は行動範囲が限られ、運動不足になってしまうこともあります。そこでキャットウォークなど、猫専用通路の設置を検討しましょう。

梁や桁を天然のキャットウォークとして活用したり、キャットステップを設けたり、柱をステップと組み合わせてキャットタワーにしたりするのもおすすめです。

猫の専用ドアを設ける

キャットドアとも呼ばれる猫専用ドアは、開き戸や引き戸のほか、壁、窓、ガラス戸などに付けることもできます。猫の行動範囲が広がるだけではなく、ストレス軽減にも役立ちます。

またドアが閉まっていると、爪で傷つけることもあります。そのため、キャットドアを付けることは、猫がよろこぶだけではなく、新築の状態を維持することにもつながるのです。

ドアにキャットドアを設ける場合は、取り付けるドアを加工するほか、専用のキャットドアが付いたドアも用意されています。

出窓や猫専用スペースを設ける

愛猫家の間でニャルソック(警備会社アルソックにかけた造語)と呼ばれるのが、窓の外をじっと見ている猫の行動です。テリトリーの警戒をしているほか、獲物になりそうな小鳥や虫などの動きにも敏感に反応します。さらに大好きなひなたぼっこの時間にもなっています。つまりニャルソックは、まったりと過ごしたり、刺激的な時間にもなったりしているのです。

猫が起きているのは一日のうちおよそ8時間で、そのうち80分間も窓辺で過ごすとされます。そんなに長い時間を過ごすのであれば、窓の外がゆっくり見られるように出窓を設けてみてはどうでしょうか。キャットタワーやキャットウォークを組み合わせるのもおすすめです。

まとめ

愛猫家にとって、猫そのものが癒し。家を建てる理由が、「愛猫がおだやかに過ごしている姿をずっと見ていられるから」という方も少なくありません。

しかし、猫がよろこぶ家をつくるには猫の習性を理解することが重要です。また、大切な猫を守るために安全への配慮、さらには人間が快適に暮らせるような工夫も欠かせません。

そこで重要なのが、猫のよろこぶ家を多数建てている工務店やハウスメーカーを選ぶことです。豊富な経験から知識やアイデアも多彩で、さまざまな提案をしてくれるでしょう。また猫や猫と暮らすことについて、理解がある人に担当してもらうのもポイントです。

なおハウスジャパンでは、愛猫や愛犬と楽しく暮らせる家づくりを多数行っています。「ペットと暮らすお家づくり相談会のイベント」も定期的に開催していますので、お気軽にご参加ください。

マーケティングチーム

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