ハウスメーカーと工務店はどう違う?特徴とメリット・デメリットを比較 - ハウスジャパン

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2024.07.31 UP

ハウスメーカーと工務店はどう違う?特徴とメリット・デメリットを比較

理想の住まいを手に入れるには、家づくりを任せられるパートナーに出会うことが重要です。しかし、ハウスメーカーや工務店、設計事務所など依頼先はいくつも存在し、どこに依頼するかによって家づくりの過程もコストも異なるものです。

そこで、家づくりの代表的な依頼先であるハウスメーカーと工務店のどちらを選ぶと良いのか、特徴やメリット・デメリットを比較して紹介します。どちらに依頼すると理想の家づくりができるのか、迷っている方はぜひ参考にしてください。

目次

ハウスメーカーと工務店の違いとは?

ハウスメーカーと工務店の違いを知るには、それぞれの特徴を把握する必要があります。そこで、ここではハウスメーカーと工務店の特徴をそれぞれ解説していきます。

ハウスメーカーの特徴とは?

ハウスメーカーの大きな特徴は、支社や支店を複数開設し、施工エリアが広いことです。全国の都道府県に支社・支店がある大手企業、地域に根ざして営業活動を行っている中堅企業、中小企業などに分類することもできます。

工務店の特徴とは?

工務店の特徴は、ハウスメーカーよりも企業規模が大きくなく、地域密着型で営業活動を行っているのが一般的です。支社や支店を多数展開しているところもそれほど多くありません。

家づくりに関しては職人を多く抱え、量よりも質にこだわっているケースが一般的です。幅広い設計デザインや工法などに対応するというよりは、独自の技術力で丁寧な家づくりをしているところがほとんどです。

工務店には、1店舗だけで営業し、新築住宅だけではなくリフォームなども手掛けている地域の工務店のほか、本部が開発する工法や規格を提供するフランチャイズに加盟している工務店、地域密着型でありながらハウスメーカー並みに施工実績がある中堅ビルダーといったようにさまざまな形態があります。

 

ハウスメーカーと工務店の比較

ハウスメーカーと工務店の違いをより明確にするために、「建築コスト」「施工エリア」「設計プラン」の3つの項目でそれぞれ比較していきます。

建築コスト

建物の大きさや導入する設備などにもよるので一概には言えませんが、ハウスメーカーにはスケールメリットがあるのが大きな特徴です。建築資材を一括購入および一括管理ができるので、規格型の住宅であれば資材または材料費を抑えることができます。ただし、広告費用や営業マンなどの人件費、モデルハウスの維持費など建築コストと直接関わらない間接的な費用が高くなりがちです。

一方の工務店は、ハウスメーカーと比べると、広告費用や人件費が抑えられる社内構造になっているため、建築コストはハウスメーカーよりも安くなるのが通常です。気になるハウスメーカーと工務店がある場合は、両方に見積もりを出してもらうなどで比較するのがおすすめです。

施工エリア

ハウスメーカーは支社や支店を展開しているケースが多く、その分施工エリアが広いのが特徴です。これに対して工務店は、所在地から1時間〜2時間程度で行ける距離などと施工エリアがハウスメーカーよりも狭いのが一般的です。気になる工務店を見つけても、対象エリアから外れていて依頼できないという可能性もあります。

設計プラン

多くのハウスメーカーの場合、さまざまなタイプの設計プランが用意されています。一般的なのは、自由設計で住宅を建てるオーダーメイド型と、セレクト型と言われ、規格化されたラインナップから選ぶ方法です。どちらに対応しているか、どちらの方が得意かはハウスメーカーによって異なります。ある程度規格化されたものに、施主の好みをプラスしていくセミオーダー型のプランを用意しているハウスメーカーもありますので、事前にホームページなどで確認するようにしましょう。

一方、工務店は土地の形状や条件、施主の意向に合わせて1から設計プランを組み立てていくオーダーメイド型が主流です。どちらかに優劣があるわけではなく、好みやこだわり、予算などによって選ぶのが一般的です。

 

ハウスメーカーに依頼するメリットとデメリット

ハウスメーカーと工務店の特徴を把握したところで、まずはハウスメーカーに依頼するにはどのようなメリットとデメリットがあるのか解説していきます。

ハウスメーカーに依頼するメリット

ハウスメーカーに依頼する場合、規模が大きいため倒産のリスクが低く、安心感があります。

ブランド力

企業としてのブランド力があるのもメリットです。知名度があるため、名前の知らない工務店で建てた家よりは、有名なハウスメーカーで建てた家の方が中古市場では販売がしやすくなる可能性もあります。住宅はいずれ売却することも考えられますが、その際にも買主候補に安心感を与えることができ、値下げ交渉されにくかったり早期に売却できたりするなどのメリットが得られる可能性が高くなります。

施工の均質化が図りやすい

設計時のルールが決められているケースが多く、施工の均質化が図りやすいといった点もハウスメーカーのメリットです。規格化がされているため、品質の差が出にくいです。

ハウスメーカーに依頼するデメリット

ハウスメーカーは、壁紙や外壁など仕様・設備に関して規格がある場合、選べる内容が制限されることがあります。そのため、設計の自由度が低い、柔軟な対応がしにくいなどという印象を受けることもあります。

また、社内の役割の分業化が進んでいるため、連携がうまく取れていないこともあります。営業担当者に設計プランの希望を伝えても設計担当者にうまく伝わっておらず、意見が適切に反映されていないといった事例もあります。ほかにも、相談窓口に電話した場合に担当者にすぐに連絡がつかず、対応に時間がかかるといったことも考えられます。

支社や支店を数多く展開していることから、転勤により担当者が変更になってしまうこともデメリットの一つです。建築している最中に担当者が転勤になってしまうと、うまく引き継ぎが行われていないケースもあり、不安に感じてしまうこともあるでしょう。

 

工務店に依頼するメリットとデメリット

一方、工務店に依頼する場合のメリットとデメリットを見ていきましょう。

工務店に依頼するメリット

工務店に依頼するメリットとしては、地域の特性や要望に合わせた設計デザインの提案、フットワークの軽さなどが挙げられます。ここで詳しく解説していきます。

地域の特性に合わせた設計デザインをしてくれる

快適な住宅にするためには、地域の特性を反映する必要があります。例えば、海沿いに家を建てる場合は、塩害を防止するための工夫をしたり、雪国では高断熱・高気密のほか落雪しにくい屋根の形状をした住宅にしたりするといったように、地域ごとの特性を考慮した設計・仕様を構築しなければなりません。

地域密着型の工務店の場合は、規格にとらわれず、このような地域の特性に合わせた家づくりが得意と言えます。この点は大きなメリットと考えられます。

トラブルにもすぐに対応してくれる

住宅の引き渡しが行われても、新築の場合は特に何らかの問題が起きることがあります。トイレの水が流れない、給湯器がうまく作動しない、エアコンの効きが悪いといった不具合は、実際に住み始めてから起きるものです。

このようなトラブルが起きた場合、工務店に電話をするとすぐに駆けつけてくれるのが一般的です。工務店の場所と自宅の距離が近い上に、電話を受けたスタッフと現場を担当するスタッフの距離感も近いからです。早ければその日のうちに駆けつけて、トラブルに対応してくれることもあります。

工務店に依頼するデメリット

反対に、工務店に依頼するデメリットについて確認しましょう。代表的なのは、「モデルハウスがない」「倒産のリスクがある」などです。

モデルハウスがなく、完成形がイメージしにくい

工務店はモデルハウスを設置していないことが多く、実績や実例が確認できるのは主に写真やホームページ、担当者の説明などです。そのため、完成した住宅をイメージしにくいというデメリットがあります。ただし、建設途中や完成後入居前の住宅の見学ができる機会を設けている工務店もあります。工務店選びで迷っている場合は、こうした見学会などに参加すると判断しやすくなります。

倒産のリスクもある

ハウスメーカーに比べて事業規模の小さい工務店は、倒産するリスクも高いと言えます。工務店が倒産してしまうと、建てた住宅のアフターサービスが受けられなくなります。また、工事が完了していない場合は、工事がストップしてしまうことも考えられます。

 

ハウスメーカー及び工務店を選ぶ際のポイント

ハウスメーカーと工務店のどちらを選ぶ場合にも、ポイントがあります。代表的な4つのポイントを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

実績はあるか?

住宅は人生で最も高い買い物と言われ、「我が家」として長い間、ご飯を食べたり、寝たり、お風呂に入ったりといった生活を毎日することになります。つまり、家族を築いていく上で土台となるのが住宅なのです。そのため、ハウスメーカーでも工務店でも、安心して家づくりを任せられるかどうかがポイントの一つになります。

そこで、安心感を得るためにまず確認したいのが実績です。これまで家づくりを何年間してきたのか、どのくらいの数の住宅を建ててきたのか、明確にわかると安心感が芽生えてきます。ホームページを見るなどして、実績を確認してみましょう。

信頼性はあるか?

ハウスメーカーや工務店の信頼性を確認することでも、安心感を得ることができます。その方法はいくつかありますが、代表的なのは建設業許可の確認です。建設業を行う会社は建設業法に定められた建設業許可を得る必要があり、通常は事務所内に「建設業の許可票」を掲げているものです。建設業許可を取得するには「2級建築士等の資格」「一定経過年以上の実務実績」などが必要ですから、建設業許可があるということはこれらの基準をクリアしていることになります。

このほか、住宅建築や土地取引などに関わる資格には、一級建築士や電気工事士、宅地建物取引士など複数あります。こうした資格保有者がどれくらい在籍しているのかも信頼性を図る上で一つのポイントになります。

また、建設業法では建設業に関わる業者が違反行為などをした場合、行政処分を行います。違反行為の重さによって処分内容は「指示命令」「営業停止処分」「許可取り消し処分」などがありますが、国土交通省の「ネガティブ情報等検索サイト」では過去の行政処分履歴が検索できます。依頼しようとしているハウスメーカーや工務店がこのような処分を受けていないか確認することもできますので、一度確認しておくとより安心感を得られるでしょう。

要望に応えられるか?

住宅に対する要望がどのくらい叶えられるかもポイントです。例えば、木造住宅ではなくRC造やツーバイフォー工法を希望していても、対応できないハウスメーカーや工務店があります。また、長期優良住宅やZEH住宅などを建築できるハウスメーカー、工務店は限られていますので、事前に確認しましょう。

こうした建物に関わる技術の有無以外にも、補助金制度を活用して住宅を建てたいといった場合に、それらの知識や実績がないケースもあります。こうした要望に応えられる体制になっているかも、確認するようにしましょう。

保証内容はどうなっているか?

前述したように、住宅は入居後にトラブルが起きても不思議ではありません。そのため、どのような保証内容になっているかも重要なポイントです。

ハウスメーカーや工務店に関わりなく、新築住宅を提供する建築会社には瑕疵に対する10年間の住宅瑕疵担保責任を負っています。この責任の履行のために、修理費用等の資力確保として「保険」もしくは「供託」のいずれかの措置をとることが義務付けられています。新築住宅に何らかの欠陥があった場合に、補修のための費用が補填される制度です。万が一、売主が倒産した場合も費用が支払われます。もちろん以上の制度以外にも、アフターサービスが用意されていれば安心です。

また、住宅を建てたら終わりではなく、ハウスメーカーや工務店とのお付き合いは長くなるのが普通です。入居後のトラブルもそうですが、外壁や屋根のメンテナンスのほか、必要に応じて修繕を行ったり、リフォーム・リノベーションをしたりするケースもあります。長くお付き合いしていけるのかどうか、気軽に電話をかけても大丈夫か、担当者がすぐに変わらないか、といったこともハウスメーカー、工務店を選ぶ際のポイントになります。

 

まとめ

ハウスメーカーと工務店の違いについて解説しました。簡単にまとめると、事業規模が大きく、知名度があるのがハウスメーカー、地域に密着しているのが工務店と言えます。

ただし、あくまでも一般論でそれぞれの企業で特徴は異なります。そのため、先入観にとらわれず、企業としての特徴をしっかり確認するようにしましょう。そうすることで、理想の家づくりをサポートしてくれるパートナーに出会えるはずです。このコラムや家づくり無料相談をぜひ参考にしてください。

マーケティングチーム

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